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2011年 04月 09日
正直なところ、レ・ミゼラブルに格別な思い入れはない。 だから、役に対してこうあるべきだという解釈も持っていないつもり。 公演があるときには一応観に行く程度なので、この作品で感動した記憶もないような気がする。 今回も同じく、一応は観ておくぐらいの気持ちで、今までまだ観ていなかった石川禅のジャベールと新キャストの和音美桜の出演日がちょうど今日だったから選んだ程度。 ここ何年かあまりに期待外れが多かったから、さほど期待せず、とはいえ新キャストだからもしかしたら予想以上の満足が得られるかもしれないといった裏腹な思いで観に行ったのが実際のところ。 しかし、その期待半分の思いは見事に大当たりしたという感じだ。 主役の吉原光夫は、声が大きくてよく通るのはいいが、ちょっと重厚さというか老年の渋みが足りない気がしたが、とりあえず歌に関しては不満はない。 石川禅は相変わらず演技も歌も濃厚で、個人的にはフランツ・ヨーゼフとしての演技の方が好みではあるが、十分満足できた。 エポニーヌとコゼットに関してはそう大して期待していないので、目立ってヘタでなければ気にならない。 マリウス役の原田優一は前回にはアンジョルラスを演じていたような覚えがあるのだが、声質が柔らかめな印象なのでやはりこちらの方が適していて、役が変わってよかったというべき。 今回の大当たりにおける一番の要因はファンティーヌの和音美桜だと思う。 ファンティーヌの歌と演技に泣けたのは随分前のほのかファンティ-ヌ以来のように思うが、その頃はミュージカル自体あまり興味を感じていなかったし、その後の映像やらコンサートなどで記憶を補完したようにも考えられるから、本当はこれが初めての感動なのかもしれない。 とにかく、注目を集めるキャストはそう多くはないにしても全体的バランスが取れていて、こんな満足した「レ・ミゼラブル」を観たのはかなりひさしぶりという気分。
by p_giacomo
| 2011-04-09 23:48
| 演劇
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